人間失格

「ヤングボール行こうぜー!じゃあ3時10分に着く感じで!」

授業が終わったあと、学科イチあか抜けた男グループが言った。最近一緒に飯を食べていた、それとは別の、俺ら4人グループのうち2人も一緒に行くことになった。一人は授業の都合上行くにいけず、一方自分はそそくさと帰ろうとした・・・。
「〜もボーリングどう?」と、気を利かせて4人のうちの一人が言ってくれた。曖昧な笑顔を浮かべて思案しようとしたが、もう体が拒否を示したのか作った笑みはぎこちないものとなった。引きつった笑みで友人は気がついたのか、無理に誘おうとはせず、そのまま別れた。自分は、あのグループが苦手だ。
まさにリア充グループと言える、あか抜けた彼らは実際毎日楽しそうにしている。春休みもさぞかし楽しく過ごしたのだろう。そして自分のグループであり、なぜか仲良くしてくれている3人はコミニュケーション能力に問題は無く、むしろ向こうのグループに行ったほうがイベント盛りだくさんで楽しいのではないかと思う。今日のように。自分側の3人は、リア充グループのことを一緒に愚痴ってくれてはいたが、そこまで苦手ではなかったんだと思う。というかそんな感じはしていたが。自分が、彼らの足かせになっていたのではと思うといたたまれない。そして、申し訳ない。

最近良い事が無い。というか、なんか常に嫌な感じがして、そしてそれが全て現実に現れている感じ・・・。まぁ嫌なこと、と言っても休みの日はほぼバイトなのでバイト先のことでしかないのだが、連日ミスを連発し、店に多大な、総計で言えばほんとうに結構な額の損失を与えてしまった。店長や他のバイトの人は自分をなじるでも批判するでもなく、運が悪かっただけだなんだと励ましてくれるが、原因は間違いなく自分なのだ。これが店に居づらい。まだ、怒鳴りつけられたほうがすっきりと辞められるものだ。みんなはほんとにそこまで気にはしていないのだろうけど・・・その他、後輩への接し方が下手すぎて余計な心配をかけてしまったりする事を含めて、店にとって有益とは言えない存在になってしまった気がする。
とにかく、学校でもバイト先でも単なる障害物になった気がして、気は滅入る一方である。なんのために生きなければならないのか?そう考え、模索し努力するのが真人間であるなら、なぜこんなクソまみれの人生を生き続けなければならないのか?と考えるのがダメ人間である。

今日のことで、自分が中・高校生時代よりはマシになったと思っていたコミニュケーション能力が紙切れより薄く、軟弱で付け焼刃なものだったか痛感できた。と同時に、もうこれはどうしようも無いものだろうと思う。まぁ、わざわざ苦手なグループに愛想笑いして与することの正当性は個々の考え方で違ってくるのだろうけど、なぜかなんとも惨めな気持ちになった。その気持ちが、自分のコミニュケーション能力に絶望してなのか、これからまた学科に居づらくなって便所飯に戻るかもしれない恐怖からなのか、あの時行っておけば…と後悔する瞬間が訪れるであろうことを憂いての結果なのか、その全てなのかはわからないが、何一つ希望は見出せないことは確かである。
本当に、申し訳ない。彼女にも、自分のような人間と付き合って楽しいはずが無いから考え直せと、強く勧めようと思う。

人に迷惑をかける存在であり続けることに耐え切れ無いが、どうしていいかもわからない。そしてこんなことばかり書いている気がする。もういい加減止めたほうが良さそうである。何もかも辞められたら良いのだが。さてさて、今日も残りを惰性で生きるか。生まれて、ごめんなさいっと。